FCD(ダクタイル鋳鉄)は「球状黒鉛鋳鉄」とも呼ばれる鋳鉄の1種であり、組織内に球状の析出黒鉛が含有されています。このページでは、水道管や自動車部品などの素材として使われるダクタイル鋳鉄について解説していますので参考にしてください。
FCD(ダクタイル鋳鉄)は炭素を多く含有している鋳鉄であり、さらにマグネシウムやセリウムといった元素を添加することで組織中の黒鉛が球状にされている点が特徴です。
高強度の強靱鋳鉄(高級鋳鉄)の1種としても知られており、普通鋳鉄として広く活用されているFC(ねずみ鋳鉄)よりも数倍の強度を持っています。また、引っ張り強さや延性を高められており、しなやかで延ばしやすいという意味から「ダクタイル鋳鉄」と呼ばれたり「ノジュラー鋳鉄」と呼ばれたりすることもあります。
耐摩耗性や耐熱性に優れており靱性や耐食性を高めることもできますが、添加されているマグネシウムの影響でピンホールが生じやすいといった点に注意が必要です。
日本国内においてFCD(ダクタイル鋳鉄)はJIS規格によって定義されており、引っ張り強さの下限値によって「FCD」に続く数値で分類表記されています。
例えば「FCD500」であれば、引っ張り強さが「500MPa以上のFCD」という意味になります。
FCDには以下のような分類があるので参考にしてください。
普通鋳鉄として知られるFC(ねずみ鋳鉄)よりも、さらに引っ張り強さや延性などに優れている鋳鉄がFCD(ダクタイル鋳鉄)であり、FCよりも高い強度を求めるような部品加工にFCDは利用されています。
具体的には自動車の内燃機関の部品に使われたり、水道管(ダクタイル鋳鉄管)の素材として活用されたりすることが多くなっています。また工作機械や産業用機械の本体の素材として使われることもあるでしょう。その他にはFCDを使ったマンホールなども代表的な活用例の1つです。
基本的に高い強度を求める鋳鉄部品を加工する際に使われています。
FC(ねずみ鋳鉄)は「片状黒鉛鋳鉄」とも呼ばれる普通鋳鉄の1つであり、破断面がねずみ色(灰色)に見えることから「ねずみ鋳鉄」と呼ばれている鋳鉄です。
切削加工性や耐摩耗性に優れていることが特徴である反面、組織内に片状の黒鉛がランダムに存在しており、剥がれやすく割れやすいといった特性も持ちます。
FCDは組織内の黒鉛が片状でなく球状になっている鋳鉄であり、FCよりも高い強度や延性を持っていることが違いです。そのため、FCよりも高強度の部品を製造したい場合にFCDが利用されています。
FCD(ダクタイル鋳鉄)は高級鋳鉄として知られる鋳鉄の1種であり、部品加工の素材として広く活用されている鋼材です。
FCDは強度や耐熱性、耐摩耗性などに優れた素材ですが、実際にはFCDにも引っ張り強さの違いによって分類があり、部品加工へ用いるには正しい知識にもとづいた選定が必要です。
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