アルミニウムはさまざまな分野や業界で活用されている素材です。鉄や銅の3分の1の重量でという軽さや、鉄の約3倍の熱伝導性といったメリットに加えて、加工しやすいため多くの部品製作に使われます。一方、強度が低いというデメリットもあり、バランスを考えながら素材適正を見極めることが重要です。
ステンレスは耐食性や耐熱性、加工性などに優れた金属素材です。さびにくいため水に接しやすい環境に使われることも多く、さまざまな形状に加工しやすい反面、割れるリスクや、強い力がかかると固くなって復元できないという特徴もあります。そのため専門的な加工スキルが必要です。
SUS303はオーステナイト系ステンレスの1種であり、りんや硫黄が添加されているステンレス素材です。オーステナイト系ステンレスの中でも切削性が向上させられている一方、りんや硫黄の影響によって溶接性が悪くなっているといったことも事実です。なお、SUS303に銅(Cu)を含有させたSUS303Cuも存在しています。
SUS304は日常的に見られるステンレス素材であり、分類としてはオーステナイト系ステンレスに属します。SUS304はSUS303と比較してりんや硫黄の含有量が少なくなっており、SUS303よりも切削性に劣るものの溶接性は高まっています。また、SUS304は耐食性も高められており、水にさらされているような環境でも広く使われることが特徴です。
SUS316はオーステナイト系ステンレスの中でもモリブデンを含有することで耐食性を一層に向上させられている金属です。クロムだけでなくモリブデンも金属の表面に不動態皮膜を形成し、周辺環境による影響を受けにくくすることで耐食性が高められます。なお、SUS316の炭素含有量を減らしてさらに耐食性を高めたSUS316Lもあります。
SUS420J2はマルテンサイト系ステンレスの1種であり、含有している炭素量の多いことが特徴です。炭素を多く含むことで他のステンレスよりも錆びやすいといったデメリットがある一方、焼き入れや焼き戻しといった熱処理を行うことで焼入硬化が起こるため、素材としての強度や硬度を高められるという特性もあります。
板金加工において一般的な素材である鉄(スチール)は、建築資材や機械部品、工具などさまざまな製品や部品へ加工されています。また、純鉄は酸化しやすく、純度99.9999%の状態で使用されることも特徴です。切断加工・曲げ加工・溶接加工・切削加工など多くの加工に対応しています。
導電性や熱伝導性、耐食性に優れた銅は、低コストでメリットを多く備えている素材です。銅加工では純銅と銅合金に大別され、純度や合金に使われる添加金属によって素材の性質が変わることも特徴です。そのため、銅の加工では目的を定めたうえで素材を厳選するところから始めます。
プラスチックや樹脂には数多くの種類があり、それぞれで特性や特徴が異なります。そのため、どのようなプラスチックを使用するかは、どんな目的や環境で使用する部品かを考えなければなりません。加工も切削加工や成形加工、3Dプリント出力など、さまざまなものに対応します。
インコネルとは、スペシャルメタルズ社が商標登録している超耐熱合金です。ニッケルを主体として、鉄やクロム、炭素といった成分が添加されています。耐熱性や耐食性に優れている反面、外部からの影響を受けにくいため加工性が悪く、切削加工が困難な部品素材となっています。
コバールは鉄・ニッケル・コバルトの合金です。常温付近における熱膨張率が低く、硬質ガラスのような特性を有しています。その特性から精密機器や電子部品などに重用されますが、熱伝導性が悪いため加工が難しく、切削加工に用いた工具が破損しやすいといった特徴もあります。
比重1.8のマグネシウムは、実用金属のなかはで最も軽量で、チタンと同程度の比強度を有する高強度の金属素材です。反面、腐食しやすいといったデメリットがあります。また、発火性が高く、マグネシウム加工では発火・爆発の危険を伴うため、専門業者への依頼が必要です。
レアメタルの一種であるチタンは、軽量で強度も高く、耐食性に優れた素材です。そのため、工業用部品のみならず、メガネやインプラントなど幅広い分野で使用されており、非常に身近な素材でもあります。以下のページでは、チタンの特徴やメリット・デメリット、加工方法などを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ゴムには、天然のゴムの木から採取した樹液で作られる天然ゴムを始めとして、ニトリルゴムやフッ素ゴム、シリコーンゴムなど様々な種類が存在します。ゴムの種類によって特性やメリット・デメリットが異なっており、部品の利用目的に合わせて加工法も検討しなければなりません。ここではゴムの加工について詳しく解説しています。
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