アルミニウムを使って部品加工を行う場合、自社でするにも外注するにも、まずはアルミニウム部品加工についての知識が不可欠です。素材の基礎知識がないと、作業においても外注先選定においても、正確な判断はできません。アルミニウムの特徴や注意点、調達会社の選び方などを解説しています。
アルミニウムはボーキサイトという赤褐色の鉱石から精錬される金属です。1円玉やアルミ缶など、日常生活の中でも多くの製品に採用されているのが見て取れます。
軽く、柔らかいため切削加工がしやすいのがメリット。一方で、強度は高くありません。軽さと加工精度が求められる自動車部品や精密加工部品に適した素材です。
素材にアルミニウムを使う場合には強度不足を補うために、銅やマンガンやマグネシウムを混ぜるのが一般的です。高純度アルミニウムで作られているのは1円玉ぐらいのもの。一般的に流通しているのはアルミニウム合金です。アルミニウム合金は、アルミニウムに加える金属元素によって番号で分類されます。純度99.0%は純アルミニウムで1,000番台、銅を加えると2,000番台といった具合です。
アルミニウムは軽いのが特徴。鉄の比重は7.9、銅は8.9ですが、アルミニウムは2.7です。軽いために加工がしやすく、自動車・飛行機・半導体など、さまざまな業界で素材として採用されています。
価格が安価な点も採用されやすい理由のひとつです。軽くて安いというメリットは、コストを抑えた性能向上や作動効率化といった目的にはぴったりの素材と言えます。
金属にとっての大敵がサビ。ですが、アルミニウムはとても腐食しづらい金属です。アルミニウムは、大気中の酸素と結合すると、腐食を防ぐ被膜を作ります。鉄のように赤錆が発生しないのが、さまざまな業界で素材として採用される理由のひとつです。
特に、A5000 系(Aℓ-Mg 系)と呼ばれるアルミニウム合金は、サビのリスクを絶対的に押さえたい精密機器の部品や基盤、製造装置の部品などに採用されています。
電気伝導率に優れているアルミニウムは送電線や配電線に採用されています。単純な電気伝導率では銅よりも劣るものの、比重で見るとアルミニウムは銅の約1/3。重さを揃えて比較した場合、アルミニウムは銅のおよそ2倍の電流が通せる計算になります。
また、アルミニウムは熱伝導率にも優れた素材です。その熱伝導率は鉄の約3倍。スピーディに高温にも低温にもなる特性を持っているのです。放熱フィンやエンジンパーツや冷暖房装置など、高い熱伝導率が求められる部品の素材として採用されています。
多くの重金属と異なり、アルミニウムには毒性がありません。土壌や水の汚染による公害病のリスクが少ないのはアルミニウムを使うメリットです。
衛生面を重視する業界でもよく用いられています。たとえば、食品や医薬品の包装、飲料水の缶、医療機器などです。安全性が求められる製品の素材として、アルミニウムは活躍しています。
アルミニウムは軽く加工しやすい素材ですが、扱うには注意が必要。アルミニウムは熱伝導率の高さはメリットのひとつです。しかし、加工品の形状やアルミニウムの種類次第では溶着が起きることも。
溶着は、アルミニウムが溶けて工具類の刃先に付いてしまう現象です。溶着が起きると製品の精度は一気に低下。刃先が折れると加工品の中に埋もれて異物混入になるリスクも出てきます。
対策は「頻繁に切粉を取り除く」「切削油を使う」などです。アルミニウムは切削加工しやすい素材ですが、誰でも手軽に扱えるというわけではないので、用いる際には注意しましょう。
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