ワイヤーカット加工

目次

ワイヤーカット加工の特徴

ワイヤー線に電気を流し、放電熱で金属を溶かしてカットを行う加工方法で、電気を通す部材であれば加工が可能です

重い部材や硬い金属であっても切断することが可能ですが、加工の際の手順や方法を勘案した設計を行うことと、切断に時間がかかるため納期の配慮といった注意が必要です。

ワイヤーカットはワイヤー線に流した電気を放電してカットを行うため、工作物に直接触れない非接触型の切断方法で、高温により膨張・変形するのを防ぐために冷却装置が備え付けられています。

また、円弧状や直線との組合せなど、複雑な形の加工も可能です。

【素材別】部品一覧

アルミのワイヤーカット部品例

アルミ/A5052/ワイヤーカット/スリット加工
引用元HP:エージェンシーアシスト(https://www.agency-assist.co.jp/service/partsprocessing/281/)

ステンレスのワイヤーカット部品例

ステンレス/SUS304/ワイヤーカット/テフロンコーティング
引用元HP:エージェンシーアシスト(https://www.agency-assist.co.jp/service/partsprocessing/281/)

鉄のワイヤーカット部品例

鉄/SS400/旋盤加工/ワイヤーカット/無電解ニッケルメッキ
引用元HP:エージェンシーアシスト(https://www.agency-assist.co.jp/service/partsprocessing/281/)

鋼のワイヤーカット部品例

SCM435(クロムモリブデン鋼)/ワイヤーカット/無電解ニッケルメッキ
引用元HP:エージェンシーアシスト(https://www.agency-assist.co.jp/service/partsprocessing/281/)

ワイヤーカット加工では他にも銅、鋼板、チタンなどの素材の加工も可能です。

ワイヤーカット加工の依頼は「加工部品調達会社」へ

加工部品調達会社とは

加工部品の調達をワンストップで代行してくれる業者で、自社の工数削減に貢献してもらえます

独自のノウハウや経験・知識を活かし、最適な加工先の選定や納期管理などの管理業務を一元して請け負ってもらうことができます。

加工部品調達会社へ依頼する
メリット

さまざまな管理業務の工数削減による人件費圧縮はもちろん、複雑な加工や特殊な加工に対応できる業者選定も任せることができます

そのため、コスト削減のみならず、外注先の管理業務に対するリスク低減や製品製造の幅が広がるなどのメリットが受けられます。

どこに重点を置きますか?
加⼯部品調達会社
おすすめ3社

多品種の部品に対応できる企業として
実績と提携先が多い加工部品調達会社3社(2021年7月調査時点)をピックアップしました。
「品質」「納期」「柔軟性」観点で、
あなたの会社が一番重要視するポイントから選びましょう。

  • 品質

    作り直しリスクを最小限
    に抑えたい

    エージェンシーアシスト

    • 加工提携企業
      1,000
    • 業界取引実績
      2,710
    エージェンシーアシストの
    特徴

    部品一個、図面一枚から対応可能(500個~1,000個相談などもOK)
    3D図面の見積もりができる
    ③1級・2級機械検査技能による精度の高い検査が可能

  • スピード

    とにかく早く
    納品してもらいたい

    キャディ

    • 加工提携企業
      600
    • 業界取引実績
      1,500
    キャディの
    特徴

    加工部品一式から対応
    ②案件管理システムによってすべての工程を一元管理
    ③社内の見積もりシステムで装置図面一式でもスピード対応

  • 柔軟性

    1工程だけや追加工
    を依頼したい

    テルミック

    • 加工提携企業
      500
    • 業界取引実績
      1,000
    テルミックの
    特徴

    一工程・追加工にも対応可能
    ②自社工場を持っており、設計変更ができる
    既存製品への変更相談が可能

選出基準(2021年7月調査時点)
業界取引実績と加工提携先の記載のある企業の中から、実績と提携先が多い加工部品調達会社をピックアップしています。

エージェンシーアシスト:3社の中で1級・2級機械検査技能士が1番多く在籍しているため
キャディ:3社の中で唯一独自のシステムにより見積りを行い、全国どこでも最短5日で発送できるため
テルミック:3社の中で唯一、1工程のみ追加工対応と記述があったため
なお、各社の提携先企業・業界取引実績は2021年7月に調査したものを掲載しています

ワイヤーカットの原理・仕組み

放電加工の一種である「ワイヤーカット」では、「真鍮」といった、熱伝導性がある合成金属をワイヤー線にしたものに、電流を流すことで、加工物を溶解させながら、切断していきます。ワイヤー線には、真鍮のほかに、モリブデン製やタングステンといった電極線が使用されることもあります。一般に、このようなワイヤーカットを行う産業機器は、「ワイヤー放電加工機」と呼ばれています。

ワイヤー放電加工機には、加工物をセットする加工槽があり、そのなかに、用途によって使い分けられる「水」と「油」2種類の加工液を入れていきます。加工中は高温になるため、加工液の温度を一定に保つための冷却装置も備え付けられています。これがなければ、熱膨張や変形が生じてしまう可能性があります。

ワイヤー線に電流を流すと、加工が始まります。加工物とワイヤー線の間には、髪の毛1本ほどの距離があけられており、ここで「絶縁破壊」という現象が起こります。これは雷と似た現象で、局所的におよそ6000度から7000度にも達する高温が発生。これが加工物を溶解していき、切断を行なっているのです。

*参照元:精密部品加工センター.com(https://fa-parts-machining.com/column013/

ワイヤーカットのメリット・デメリット

ワイヤーカットのメリット

ワイヤーカットのメリットとしては、まず有効性の高さがあります。高度や厚みといった点で難しさがある加工材でも、導電性さえあれば、理論上は、どのようものでも加工を施すことができるからです。そのため、極薄板や高精度、複雑形状などの条件でも、しっかりと加工することができます。

また、ワイヤーカットであれば、材料ロスも少なくて済みますし、そのうえコストも比較的低く抑えることができます。無人状態や夜間でも稼働できる加工システムが完成されているためです。

ワイヤーカットのデメリット

ワイヤーカットのデメリットとしては、まず導電性がない素材には加工を行うことができない、という点があります。ガラスやプラスチックといった素材には、ワイヤーカットは行えません。また、加工がゆっくりと行われるため、速度が遅く、量産が必要なシーンでは使えない、ということも、デメリットのひとつとしてあげられるでしょう。

そのほか、水平方向に対する加工ができないため、底部分の加工にも対応できない、といったこともデメリットと言えるでしょう。

*参照元:精密部品加工センター.com(https://fa-parts-machining.com/column013/

ワイヤーカットとレーザーカット加工の違いは?

ワイヤーカットと似た非接触の加工方法として、「レーザーカット加工」があります。レーザーカット加工とは、レーザー光線によって加工材を溶解させながら、切断する方法です。

ワイヤーカットが電気を使う一方、レーザーカットは光線を使う点で違いがあります。このため、レーザーカットは高速での加工が可能になっていますが、一方で加工精度は、ワイヤーカットの方が高いことが知られています。

このほか、レーザーカット加工の方がコストが高い、加工できる厚みはワイヤーカットの方が対応力がある、といった点でも違いがあります。

ワイヤーカットはどんな加工ができる?

導電性さえあれば、どんな材料でも加工できる

地球上で融点が最も低いとされる素材は、およそ4000度。一方、ワイヤーカット加工で発生する高温は、およそ6000度から7000度にも達するため、理論上は、導電性さえあればどのような素材でも、ワイヤーカット加工を施すことができます。鋼板やスレンレス、アルミ、銅といった素材はもちろん、超硬やインコネル、多結晶ダイヤモンドまで、加工することができるのです。

高精度の加工が得意

ワイヤーカットは、高い精度での加工も得意です。ワイヤー線は、φ0.05~0.3mmという繊細さ。切削加工では施すことができないような、複雑な形状の加工にも適しているのです。

小さい加工材などを扱う場合でも、寸法公差±0.01といった高精度な加工を実現できます。

角度をつけるテーパー加工

ワイヤーカット加工は、曲線や直線などの平面加工のみならず、加工材に対して角度をつけて加工を行う「デーパー加工」にも対応できます。そのため、高精度を求められる複雑形状の加工でも、ワイヤーカット加工であれば実現できるのです。

すでに述べたように、ワイヤーカット加工は、導電性さえあればどのような素材にも加工を施すことができるため、難削材に対する高精度・複雑形状の加工も対応可能です。

その他の加工部品例

どこに重点を置きますか?
加⼯部品調達会社
おすすめ3社

多品種の部品に対応できる企業として
公式HPに取引実績が記載されていて、
実績数が多い加工部品調達会社3社(2023年1月6日調査時点)をピックアップしました。
あなたの会社が一番重要視するポイントから選びましょう。

  • 加工数

    複合加工部品を1個から
    お願いしたいなら

    エージェンシーアシスト

    • 加工提携企業
      1,110
    • 業界取引実績
      3,420
    エージェンシーアシストの
    特徴

    部品一個、図面一枚から対応可能(500個~1,000個相談などもOK)
    3D図面の見積もりができる
    ③1級・2級機械検査技能による精度の高い検査が可能

  • 大量ロット

    ロット数の多い部品
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    佐渡精密

    • 加工提携企業
      記載なし
    • 業界取引実績
      800社以上
    佐渡精密の
    特徴

    ①国内・海外の800社以上との取引実績
    設計・加工・組み立てを一貫して行い、コストを削減
    寸法公差±2µmの高精度なオーダーが可能

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    見積もりと納品を即日
    でお願いしたいなら

    ミスミ

    • 加工提携企業
      記載なし
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      334,800
    ミスミの
    特徴

    ①3Dデータを入れて瞬時に見積りができる
    製造可否を事前に確認でき、できない場合は変更を提案
    ③3Dデータから自動で加工プログラムを作成し受注と同時に製造

選定基準(2023年1月6日調査時点)
Google検索で「加工部品調達」と検索し上位30位以内に表示される企業の中で金属部品の加工調達を行っている企業と、
Google検索で「部品調達」と検索し上位30位以内に表示される企業の中で金属部品の加工調達を行っている企業。
上記の企業の中で公式HPに取引実績が記載されていて、実績数が多い順に3社ピックアップしています。

エージェンシーアシスト:3社の中で対応できる加工数が最も多く、かつ1個から依頼が出来るため
佐渡精密:3社の中で最大ロット数が50,000個で最も多いため
ミスミ:1分で見積もり、即日納品と記載があるため
なお、各社の提携先企業・業界取引実績は2023年1月に調査したものを掲載しています。